所長メモ
北海道建築工房 所長 小室 雅伸のメモです。
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2004.3.25  「 飛行機雲 」

 とうとう一眼レフデジタルを購入して、何だかウキウキしていた2月最初の日曜日。家族と出かけようと先に玄関を出た娘が、こちらに向かってくる飛行機曇を発見! まさに抜けるような青空の中、くっきりと白線を描きながら北に向かう飛行機をすかさずズームレンズでバシャバシャ
 先週はジャンプワールドカップをスタッフオンリーの場所にも入れるゲストカードで観戦、スタート台の上から葛西選手をカメラに収めることができた。2週連続で滅多に見られぬものに出会うことができた。
 写真を眺めながら飛行機曇の記憶が浮かんだ。森村誠一の推理小説にあったはずだ。トリックを解く鍵が写真に写っている飛行機雲で、それが現れるのは秋の季節である、というようなことから時間のアリバイとかを崩していくような内容だった、と。だから滅多に見れないものを写真に収められたという小さな満足感を増幅させてくれた。

 ジャンプのシーズンも終わったのでWEBのトップ写真を変えるにあたってこの飛行機雲の疑惑を解明したくなった。
1. どこの会社の飛行機か?
2. どこに向かっていたのか?
3. エンジン4基だからジャンボ機か?
4. あの推理小説の書名は?
 鍵は、4基のエンジンが赤く塗られていること。WEBで飛行機のデザインを検索。 凄い! 100社以上あろうか、写真入りで紹介しているマニアのWEB※。先ずはJALの新しくなったデザインを確認、違う。アジア系にも無い。ヨーロッパ系を見る。ヴァージンのカラーが赤を思い出す。あった! 4基のエンジンが赤い。更にその写真から垂直尾翼の赤から続くデザインがボディ最後部の下まで回り込んで濃紺の色が塗られている。私の写真を拡大して見ると確かに後部がほんの少し黒っぽい。確信した。
ヴァージンのWEBを見る。機材はエアバスA340−600の最新鋭機で、毎日成田発12:00ロンドン行きがある。石狩上空には1時間以上はかかる。ぴったり。確定した。

 次に小説の題名。文庫本だから処分してしまって家には無い。森村誠一のWEBを見る。こちらもすごい。膨大な著作リスト、映画化リスト、経歴写真(もちろん山登りの写真が主役)などぎっしり、緻密な性格とおり。「碧の十字架」の作者コメントにクロスした飛行機雲を見たことがヒント、とある。「蒼の十字架」で検索。1枚の写真が事件の鍵、と見つけた。確定した。

 いやはや、WEBの力は凄いとあらためて感心するばかり。昨日の古本屋には無かった「蒼の十字架」を今日こそ探そう。

小室 雅伸


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