山の手コート
No.J20
住  宅
2002年
札幌市
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PLAN
建築種別

住宅

構造/規模

一階:RC 二階:木造

所在地

札幌市西区山の手

延床面積

主屋(190.27m2)物置(7.20m2)

コメント

 約77坪の敷地に建つコートハウス形式の住宅。1階はコンクリート造の外断熱、2階は木造外側断熱で快適さと超耐久性を追及した。
 シンプルに、確たる素材だけを使い分け確たる職人の技で出来上がっている。ここでは木材の使い分けに特徴がある。
 道産カラマツの無垢材・集成材・合板、かばフローリング、チークフローリング、フィンランドバーチ積層合板、中庭のビリアン材である。
 二階の木造部はすべてカラマツでできている。高温乾燥のプレカット材を用いた在来工法ではあるが、金物などが露出しないシンプルな仕上がりになっている。外壁の白く塗った大和張りもカラマツ材である。今後、樹齢50年ほどの主伐材が供給されていくカラマツの利用拡大に何がしかの参考になれば、と思っている。
 1階はコンクリート打放し、2階に上がると木材に包まれた空間にガラリと切り替わる。垂木の連続が広さ感を一層高めてくれる。照明は小さな裸電球をペアにして壁に取り付けただけ。シンプルさが調和している。
 中庭の楽しみは、長い冬の北海道であるからこそ大切にしたい。カーポートとグリルフェンスで仕切りを付け、床には高耐久性のビリアン材(マレーシア産)を敷き詰め、コロラドトウヒをシンボルにした。フェンスは施主が長崎から取り寄せた小さな葉のアイビーで彩られることになって、風が通るさわやかな緑のスクリーンになってプライバシーの高い中庭へと日に日に変えていく。
 屋根はいつものステンレスフラット防水。札幌ドームと同じ溶接してしまう工法である。雪を載せたまま春を迎えるのである。

備考

受賞:2003年 第6回環境・省エネルギー住宅賞 「国土交通大臣賞」
掲載:リプラン特別編集「北のくらしデザインします Part6」2003